パレスチナとイスラエル
トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認め、在イスラエル米大使館を現在のテルアビブから移転する意向を示したというニュース。
NHKでもトップニュースで扱われていました。
一斉にアラブ・イスラム諸国が反発していますが、もし本当に実行したら歴史が動くな・・・。
僕がバックパッカーをしていた10年前はまだシリア内線もなかったため、
中東を旅する人にとってトルコからシリア~レバノン~ヨルダン~エジプト、もしくは逆のエジプトから入ってこれらの国を陸路で抜けていくことが超定番ルートでした。
現在はシリアが内線中のためこの縦断ルートは組めません。
当時僕は敢えてイスラエルには行きませんでした。
パレスチナ問題について何の知識もなく、そんな自分で行くよりもいつかきちんと勉強してから訪れたいと思ったからです。
イスラム・キリスト・ユダヤ教の3つの聖地がある唯一無二のエルサレム。
これらが抱える問題が深すぎて、国境問題のない島国出身のかつ無宗教である自分にはそういう意味で大きな国でした。
10年前のことなので今はどうか分かりませんが、
イスラエルを国として認めていないアラブ諸国は、パスポートにイスラエルへの出入国スタンプが押してあると自国への入国を拒否していました。
例えばレバノン・リビア・サウジアラビア・スーダン・シリア・イエメンなど。
当時イスラエルへ陸路で出入国するのはヨルダンから往復するのが一般的で(もう一つ国境を接しているエジプトからは旅行者には非一般的であった)、イスラエルスタンプがあると上のルートでシリアを通れなくなってしまうことにより陸路でトルコINOUTが出来なくなることから死活問題でした。
そのため、イスラエルの国境もそのことを分かっているため出入国スタンプをパスポートではなく違う紙に押してくれる措置をとっていました。
それでも意地悪な係官にパスポートにスタンプを押されてしまい、途方にくれる旅行者の話も聞きました。
陸路でエジプト及びヨルダンから入出国する場合,イスラエルの出入国スタンプがなくてもエジプト及びヨルダンの出入国スタンプが残ればイスラエルへの入国事実が判明し、アラブの国交を持たない上記敵対関係にある国は入国を拒否される場合もあるとのことでした。
アラブを旅していると、ほんとアメリカとイスラエルは嫌われていて。
今までギリギリのところで保たれてきた和平が、今回のトランプ大統領の決断をきっかけに崩れようとしている。
来年の夏の旅行はどうしようかな~なんて妄想していますが、中東は目的地としては難しい。
同じく中東のイエメンでは800万人が飢餓の危機にあるともニュースで報道されていました。
僕の今までに訪れた国の中でTOP3に入るほど素敵だったイエメン。
今日食う飯にも困っている人たちがいる中、自分はのんきだなぁと思いますが、極東の片隅からパレスチナとイスラエルの平和を願おうと思います。