独男、日々を飛ぶ

独りぼっち男の日常

上辺と中身

以前接客業の仕事をしていた時のこと。



15年以上も前の話になりますが、お客さんでバイクの好きな人がいました。


合コンで知り合った女の子と意気投合し、デートすることになったそうです。
その女の子はバイクの後ろに乗ったことがないらしく、後ろに乗ってドライブに連れて行って欲しいということだったようです。


男性は大型バイクが好きでバイクにお金を使っていて、車にはそれほど興味がなく雨の日に足として使えれば良いという考えであったため、車は軽自動車を乗っていました。


そして初めてのデート当日。


天気はあいにく雨だったようで、男性はバイクではなく急遽軽自動車で女性との待ち合わせ場所に行ったそうです。


そのことを知らなかった女性。


軽自動車を見た女性は「何これ、恥ずかしくて軽自動車の助手席なんて乗れない」と言い放ったそうです。


そこで2人は言い合いとなり、二度と連絡を取り合うことはなかったそうです。


女性はお客さんのその向こうにあるバイクに恋していたのでしょうか。


田舎って、乗っている車が男のステータスだったりします。
僕の地元はその傾向が強く、みな高校を出て免許取ったばかりであっても四駆とかクラウンとかワンボックスとかの良い車に乗りたがります。


女の子もしかり、彼氏にはかっこいい車に乗っていてほしいという女性が多かったりします。


人って皆色々なものを身に着け着飾っているわけですが、人の本質ってどこにあるのでしょう。
持ち物もその人を構成する一つでありますが、人間中身が最重要というのもきれいごとといえばそうなのかもしれません。


僕は中身も薄っぺらいのでだからこうして一人寂しい人生を送っているわけですが。



今日は僕の住む町も風が強く一段と寒い。
こんな日はケチらずお風呂にお湯溜めて入ろうかな。