独男、日々を飛ぶ

独りぼっち男の日常

生き甲斐とバンブーさん

たまに趣味はなんですか?と聞かれると、返答に困ります。

それは、趣味が全くないからです。
仕事以外はアパートにひきこもって何をしているかというと、何もしていません。
読書とか、DVD鑑賞とかしているわけではなく、ネットはしますが、それ以外はぼーっとしています。

部屋にDVD・CDプレイヤー(死後?)や漫画本などはありません。

かつては、「海外旅行」と答えていたこともあるのですが、海外旅行は年に2、3回くらいしか行けません。
絶対的ヒキコモリの性格上、日帰り旅行とかドライブとかはしません。
車がないと何も出来ないところに住んでいるので車は所有していますが、もっぱら通勤専用に軽自動車です。

 


海外旅行は、趣味といえば趣味ですが、年に数回しか出来ないことであるため、趣味というには少し無理があるような気がします。

もっと身近な、例えば釣り、ジョギング、カラオケ、ショッピング、映画鑑賞、バイク、料理、将棋など、日常的に行えるものが欲しいのですが、まったく興味が沸かず、
むしろめんどくさいという気持ちが先行します。

生き甲斐ともいえるような、没頭できる趣味や打ち込める何かが欲しいと思っても
なかなか見つからず、見つけようともせず。
めんどくさいと思ううちに、ぼーっとして過ごすことに慣れてしまい、いつのまにか無趣味となっていました。

どんなことでもいい。
お金や時間がかかっても、人に迷惑をかけない趣味であれば。
それがその人の生きる意味となり、支えとなるのなら。

それを見つけられた人は素晴らしいと思いますし、幸せだと思います。

別に趣味でなくてもいいんですよね。
仕事でも恋人でも家族でも友人でも。
自分はこれだ、って言える何かをもっている人。

かつて、いわゆるアキバ系とでもいうのでしょうか。
オタクっぽくて、服装もゴムが伸びきったようなゆるゆるの服を
着ていて、バンブーという名前をつけた人形をいつも「相方」として
どこに行くにも連れている人(男性)に出会ったことがあります。

人形を指し、「なんですか、それ?」と私が聞いたら、「相方です」と答えました。

当時は「なんだこの人気持ちわるいな・・・・」と思っていました。

その人は周りから「バンブーさん」と呼ばれていましたが、
今思えば、バンブーさんは私なんかよりもよほど心豊かな人だと思います。

自分はこれだ、と言える相方を見つけていたのですから。
たとえそれが人形でもいいのです。

誰に迷惑をかけるわけでもない、その人の中での幸せなのですから。
自分にとっての「これだ!」というものが、バンブーだっただと思います。



当時はバンブーさんを邪険にしていた私も、こんなことを考えるようになりました。