界と川治
昨日の午後から残していた夏休みを取り、あの星野リゾートの温泉旅館ブランドである界に泊まって来ました。
場所は栃木県の川治温泉。
界 川治です。
予約したのは7月でした。
他の界に比べ界 川治は値段が安く、僕が予約した時はまだgotoが始まったばかりであったため予約もけっこう空きがあり、昨日の日程だけ異常に安くてじゃらんのポイントも使ったりして12000円ほどで予約出来ました。
一度くらい星野リゾートに泊まってみたいという思いから今回この機会に泊まってみたのですが、辛くて苦しい旅になりました。
館内はとても素敵な雰囲気。
さすが星野リゾート。
部屋も広すぎるくらい。
七階建てで3~7までが客室です。
食事はコースで一品ずつ出されます。
しかも一品ずつ説明もしてくれる。
全て美味しかったです。
でももうこの時から、俺一人で何やってんだろって思いに駆られ何一つ楽しくないし、食事するのも説明されるのも苦痛でとりあえず出されたものを腹に流し込んだ。
辛くて辛くて、料理を楽しむことも味わうことも出来ず、土鍋で炊いた松茸と鯛ご飯はほとんど手をつけずに残し、逃げるように部屋へ戻りました。
和やかに賑わう食事会場から逃げたくて仕方なかった…
こういうエグゼクティブクラスに位置する旅館やホテルは、日本では一人で泊まるよりも誰かと一緒に来て楽しんだ方がいい。
素敵な部屋だね
ご飯美味しいね
素敵な雰囲気だね
良いお風呂だね
さすが星野リゾートだね
って、誰かと価値を共感・共有した方が何倍も楽しい。
少なくとも僕はそう思った。
一人で泊まるところじゃないって思った。
正直、17時半からの夕食食べながら苦しくて涙がこぼれた。
もう帰りたい。
そう思った。
逃げるように部屋まで戻り、すぐにフロントに電話して翌日の朝食時間を9時予約→7時半に変更してもらい、10分足らずで少しだけ口をつけたらすぐにチェックアウトして帰って来ました。
往復250キロ。
下道で。
僕は今回大きな間違いをし、そのことに気づくための旅だったように思います。
一つだけ誤解のないように。
界 川治はとても素敵な旅館でした。
ただ僕がそれを楽しめるような精神状態になかっただけです。
とにかく一人で泊まっていることが苦しくて苦しくて辛くて。
負のスパイラルから抜け出せず、俺は一体何やってんだろってことしか考えられず何一つ星野リゾートを満喫することが出来ませんでした。
もう二度と一人では泊まらない。
海外旅行にも行けなくなり時間を潰す為にいろいろ近場で予約してみたけれど、その先にあるものは癒しでもリラックスでも気分転換でもなく、苦痛でした。
誰も一緒に行く人が居ない現実に吐き気がします。
僕は一人が好きというより、誰も居ないからこれまでも一人で行くしかなかったと再認識させられた。
普段から独りなのに、わざわざお金出してまで孤独を再認識しに行く必要ないし、もうしない。
カップル・家族・友人たちの楽しそうな笑顔を見て僻んでばかりいる。
なんだかもう何もかも嫌になってしまった。
最後にくどいけどもう一度。
界 川治自体は本当に素敵な旅館でした。