独男、日々を飛ぶ

独りぼっち男の日常

らいおんとオレンジ

隣の部署の女性が病気でしばらく休んでいたことは知っていたのですが、またいつの間にか職場復帰しており特に変わった様子もなく仕事に来ているようでした。
たまにすれ違った時に挨拶を交わすくらいのため、特に僕から体調のことを聞くこともなかったのですが、今日帰りの駐車場でたまたま一緒になり、初めて立ち話をしました。


向こうから体調など崩してませんか?と気遣いの言葉をいただいたので、
聞きづらいことではあるものの「そういえばしばらく仕事休んでたとお聞きしましたが大丈夫ですか?」と聞いてみました。


実は・・・と話してくれたのですが、
頭痛が続くため病院に行ったところ、脳動脈瘤が見つかり手術には至らなかったものの2か月ほど安静を余儀なくされたとのことでした。


動脈瘤が破裂すれば一瞬で命を失うか、助かっても重い後遺症が残る可能性が高く、
シングルマザーのその人はまだ小さい子ども2人を残して死ねないと病院の廊下で一人涙を流したそうです。


僕は彼女のように守るべきものがないし誰かへの役割もないため自分一人のことだけ考えていればいいですが、彼女はそういうわけにはいかない。
普段とっても元気で強く明るいイメージの人だったので、彼女の見せた弱気な一面に少し驚きました。


今は病状は安定しているので仕事復帰も出来たそうですが、「ストレスもあったのかな・・・業務の内容うんぬんより、やっぱり人間関係が大変」とこぼしていました。


10分弱の立ち話でしたが、
病気というのは誰にでも起こりうるものであり、そこからは逃げ出せない。
ただ守るべきものがあった時、人はその選択を変えうるだろうなと思いました。
堀ちえみも舌癌の手術の時にコメントしてましたよね。


一人というのは気楽な反面、
病気をはじめとした人生における大きな困難に直面した時に頑張る糧が弱いのだと思う。責任をもって抱えるものがないということは。
僕がそうだから。


まだ小さいお子さんがいる彼女。
病気が悪化することなく、元気でいてもらいたいです。