独男、日々を飛ぶ

独りぼっち男の日常

天と地

昨日は出張で東京へ行ってきた。


僕の住んでいるところからは電車と高速バスと新幹線があるが、電車と新幹線の停まる駅は車で1時間かかる。
対して、バスは一番安くて停留所も車で30分くらいのところにあるので、よくバスを使っている。


帰りのバスは最終便で、新宿のバスターミナルを21:00頃に出発する。
過去何回かこの最終便には乗っているが、けっこう空席もあって2席を一人で使えることも多く快適だった。


ちなみにバスは事前に予約していなくとも、当日空席があればその場でバスの運転手からチケットを買うことが出来る。


しかし昨日は車内に入ると激込みだった。


出発間際になり、まだ学生と思われる3人の男性が駆けこんできて「3人なんですけど乗れますか」と運転手に投げかけると、ベテラン運転手は「いいえ、満席ですよ」とぶった切った。


え・・・マジで・・・とバスを降りる学生。
「乗れない」という事実を突きつけられ「うそだろ・・・」と戸惑う彼らの顔を車窓から見ながら気の毒に思った。


そしてバスは出発。


そして「本日この便は次の停留所で満席となります。くれぐれも席の移動はなさらないようお願いいたします」と車内放送があった。


その時点で僕の隣は空席だったが次の停留所で人が座ると覚悟した。


そして次の停留所へ到着。


真っ先に乗り込んできた初老の男性が「ここで予約している3名の方が乗って満席になるので、乗れませんよ」とぶった切られる。


次に予約していたとみられる人が2名乗り込んできた。


次に母と子供2人の家族が乗り込んで来たが「満席です」と言われ、母親の顔は引きつる。


そして、バスのドアが閉まり目的地へ向かい再度出発。


あれ・・・・


俺の隣の席誰も来ないぞ・・・。


3人乗ったら満席って言ってたけど、2人しか乗り込んでこなかったし。
一人時間に間に合わなかったのかな・・・。


ということは超満員の車内で僕の隣だけ空いており、2席を一人で使える。
超快適じゃんね。
バスでも飛行機でも、隣に人がいるかどうかで快適度は天と地ほど変わる。


乗れなかった人たちはどうするんだろ。
電車で帰るしかないだろうけど。


玉砕していった人たちの困惑した表情を思い出しながら、足を伸ばして帰路に着いた。