父と僕
今日親父が入院しました。
午前中に有給をとり通院に付き添ったのですが、
抗がん剤の副作用で手足のしびれや食事が食べられないことが続き、最近体重が5kgも落ちたため、今回は入院して抗がん剤治療をすることとなりました。
入院していれば食事が摂れなくても栄養剤の点滴が出来ます。
親父を見ていて思う。
そこまでして抗がん剤治療を続けたいのか?
転移の不安や予後の不安から治療を続けたいのはよく分かります。
息子としても、1日でも長く元気でいてもらいたいと思います。
でもこのままだと、抗がん剤の副作用により日常生活もままならない体になってしまいそうです。1日数口しか食べられず、手足のしびれで車の運転も出来なくなりそうなほどに。
抗がん剤は「毒をもって毒を制す」と言われます。
本来は2週間に1回の抗がん剤治療のスケジュールを、今週は休んで4週間に1回の間隔に空けるとかして体力の回復を待ってから治療するのでもいいのではないかと父に提案しましたが、父は「入院してでもやってほしい」と医師に希望しました。
もし自分だったらそうまでして、生活の質を落としてまで抗がん剤治療したいか、と問いかけると答えはNOです。
でも親父と僕には決定的に大きな違いがあります。
親父は長生きして孫の成長を見届けたいだろうし、仲の良い兄弟もいる。
末っ子の自分が結婚していないため、結婚を見届けたいでしょう。
僕の孫も抱きたいでしょう。
長生きする意味も理由もあるのです。
対して僕は親父と違い、長生きしたい理由は一つもない。
自分の病と向き合えず、出来ることなら早くこの人生を終わらせたいと思っている。
少しでも長生きしたい父
少しでも早く死にたい息子
親子であっても、病と闘う姿勢も生きる理由も全く違うものだなと考えてました。