独男、日々を飛ぶ

独りぼっち男の日常

ティーンとエイジ

今日は午前中に有給をもらい、親父の通院に付き添ってきました。
抗がん剤治療中ですが、先日CTを撮ったのでその結果を一緒に聞いてきました。


地方の大病院のためいつも混みあっているのですが、今日も駐車場から待合室までどこもかしこも患者で溢れている状況でした。

そんな待合で待っている時のことです。
ふと顔を上げるとどこかで見たことのある男性が目に入りました。
そしてすぐに「高校3年の時の担任の先生だ」と気づきました。

スラっと背が高く、小顔でハッキリとした目鼻立ち。
性格も穏やかでやさしく、生徒から大人気の先生でした。
当時30代前半くらいだったと思うので、今は40代でしょうか。
あの頃とほとんど変わらず若くて、面影はそのままです。

親父は大腸がんのため消化器外科外来で待っていたのですが、その先生も同じ待合でなにやら看護師さんと会話をしたあと、正面入り口あたりに移動しどこかに電話している姿が見えました。

「何か病気なのだろうか・・・。あの若さでこのような大きい病院で・・・」ということが脳裏によぎりましたが、もしそうだった場合、大きな病気などで通院しているのだとしたら、状況的に「先生お久しぶりです」と容易に声をかけてはいけないのではないか・・・と思いました。

僕も自分の病気の通院では、必ずマスクを着用して極力誰かに会わないよう、会っても気づかれないよう待合でも端の端で隠れるようにしています。
もし会ったとしても、自分は声をかけられたくない。

そう考えると、病院という場では声をかけないほうが賢明なのではと思いました。

その後親父の診察が終えて抗がん剤治療の部屋へ送って行った帰り際、先生が外来の待合室で待っている姿が見えました。
「やっぱりどうしようか・・・」とかなりの時間迷いましたが、心配の気持ちが勝り思い切って声をかけてみました。

「先生、高校の時に担任でお世話になった〇〇です。お久しぶりです」と。
先生はびっくりしたと同時に、顔を見て思い出してくれたようで、「あれ、びっくりした」と返してくれました。

聞けば、少し前にぶつかって内臓を損傷したようで、その際に10日ほど入院したらしく、今はなんともないがその経過観察のために受診しているそう。
今日が最後の通院になるとのことでした。
大きな病気ではないことを聞きホッとしました。
お互いの現況などを話し合っていると先生の名前が呼ばれたため、「頑張ってな」「お大事に」と言いあって先生は診察室へ消えていきました。


自分だったら病院で誰かに会っても声をかけられたくないと思っているにもかかわらず、自分は声をかけてしまう。言ってることとやってることが違うじゃんよ、と自分を責めながら病院を出て職場へ向かいました。


今は高校時代の誰とも連絡をとっていません。
思い出すこともない。
ほんの15分ほどのタイムスリップでしたが、お世話になった担任だった先生が元気そうでなによりでした。