叔母の入院と涙
約10日前から85歳の叔母が入院しています。
朝起きたら割れるような頭痛と全身の痛みに襲われ、急遽入院となったようです。
検査の結果、脳や内臓には異常がないようで、関節に痛み止めの注射をしたり、リハビリをしたりして徐々に体も回復してきているようです。
原因は?
よくわかりません。
今日その叔母のお見舞いに行ってきました。
叔母と6月に他界した叔父については過去にも何度か触れています。
思いのほか元気そうで、左肩の痛みがある他は、ご飯も食べられているし、表情も明るい顔をしていました。
一通り叔母のマシンガントークを聞いていると、数年前に新築した一戸建ての家の話題になりました。
どうやら名義変更が終わったとのこと。
叔父と叔母2人での名義だったそうなのですが、子どものいない叔母夫婦の家は、叔父が亡くなったからといって叔母一人のものにできるわけではなく、相続の権利のある叔父方の甥や姪の相続放棄の承諾が必要だそうで・・・・
夫婦ですから、一人が亡くなったら自然ともう一人の名義になるのかと思ったら、法律はそう簡単ではないようです。
そうすると、突然叔母が涙を流しはじめ、次のように言いました。
「おばさんが死んだらお前に家をあげようと思っている。だから(養子に入ることを)
考えてくれないか」
このことについては叔母の弟である親父からも言われたことがあったので、「お、ついに来たか」といった感じで特別びっくりもしなかったですが、「少しでも家で長く過ごせるように早く退院できるといいね」と話をそらして帰ってきました。
おそらく親戚で結婚していない「おひとりさま」は僕だけなんです。
いとことかはみんな結婚して子どもいて、家庭があるんです。
なので自分に白羽の矢が立ったんですね。
この先の自分の居場所。
一生賃貸か家やマンションを買うか。
それは自分も最近よく考えます。
家がもらえるという大きなアドバンテージと引き換えに、老いた叔母の介護と結婚するわけでもないのに苗字の変更という会社などへの説明のめんどくささを背負うことになるわけです。
これを天秤にかけたときにどちらが勝つかはその人次第でしょうが、自分は二つ返事はできませんね。
おひとりさまだからこそ叔母の家の相続の候補にあがったのですから、皮肉なものです。
もし僕が結婚していて家庭をもち、一戸建てを建てていたとしたら、マンションを買っていたとしたら、こんな話はなかったでしょうから。