忘却と咳込む夜
今週は体調を崩していたこともありキツかった。
咳のしすぎで肺は痛く、夜は眠れず・・・でした。
仕事が終わる頃に父から電話があり、宝くじを換金したため
晩御飯をごちそうしてくれるとのこと。
「いくらあたったの?」と聞くと、¥9000ぶん買って¥5000だそうです。
・・・・・。
当たったとは言えない、むしろマイナスです。
30過ぎた息子ですから、「いいよ、おれがごちそうするよ!」と
言えればかっこいいですが、ここはありがたく甘えることにしました 笑
仕事帰りに実家へ行くと、お線香の匂いがします。
父が「~さんがお母さんの命日だから線香あげに来てくれたんだよ」と言いました。
頭を殴られたような思いでした。
私は今日が母の命日であることを忘れていました。
正確に言うと、1週間前までは覚えており、6月24日は花を買って
仕事帰りに墓参りに行こうと思っていました。
ですが今日は忘れていました。
気づくこともありませんでした。
母が死んでから11年。
たった一人の大好きな母でした。
死んだ時、この世の中にこんなに辛いことがあるのかと思いました。
それが11年も経つと命日当日に忘れていた。
どんなに大切に思ってる人をなくす時も、
どんなに辛い出来事があったとしても、
やがて忘れていきます。
良いことも嫌なこともみんな忘れていく
人には「忘却」という機能があるからこそ生きていけるんですよね。
生きていけない、というほどの辛いことがあったとしても
全ては時間が解決してくれる。
だから人は生きていける。
じゃなければ、辛すぎて生きていけない。
あんなに大切だった母の死ですら忘れてしまうのですから。
自分の病気が分かった時もショックに打ちのめされましたが、
それも時間が忘れさせてくれ、今こうして仕事にも行き生活できています。
何もなかったことには出来ないけれど、忘れることは出来る。
便利な機能があるものです。